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自己破産をしようと思っていますが生活にどう影響しますか?

 

【事例】借金が返せないので、自己破産を考えています。自己破産をすることで、どのようなメリットやデメリットがありますか?住民票や戸籍に載ったり、選挙権がなくなったりするのでしょうか?

 

【答え】

自己破産をすることで被るデメリットとしては、次のような点が指摘できます。

1 不動産や価値のある動産などを持っている場合、手放すことを余儀なくされます。

2 ブラックリストに記載され、5年から7年程度、金融機関から融資が受けられず、クレジットカードが使用できなくなります。

3 氏名が官報(日本国の機関紙であり、見ている人はあまりいません)に載ります。

4 一定の職業(弁護士や公認会計士、不動産鑑定士、警備員、生命保険募集員、風俗営業者など)に就くことができなくなります。免責が確定した後は資格が回復されます。

5 破産管財人がついた場合、郵便物が破産管財人に転送されます。

6 居住制限があります(破産手続き終了まで)。

 

 よくある勘違いですが、破産をすると、住民票や戸籍に載ったり、選挙権を失ったり、家族の就職に影響したりすることはありません。破産手続き開始の後に得た収入は原則として破産者が自由に使用できます。海外旅行をすることができなくなることも、原則としてありません(例外として、破産管財人が選任された場合の破産手続き中に長期旅行をするときには裁判所の許可が必要になります)。

  上にあげたデメリットも実際のところ、さほど生活に影響が出るものはなく、また、他人に知られる心配もほとんどありません。

 破産手続きは、一般的にはイメージも悪く、躊躇する方もいます。しかし、破産手続きはこれまでの経済状態を生産する再起のための手続きです。多重債務に苦しんでいる方は、検討するべきと思います。