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不動産売買で払った「手付金」の法的な意味は何でしょうか?

 

【事例】マイホームを購入しようとして、契約し、手付金まで払ったのですが、急な事情により購入をやめることにしました。手付金を諦めれば解除できるのでしょうか。

 

【答え】不動産を購入する際は手付金を払うことが一般です。手付金と一口に言っても、法的には様々な種類がありますが、契約書上記載がなければ、「解約手付」とみなされます。

 解約手付とは、この手付が交付されていれば、買主は手付金を放棄することによって契約を解除でき、売主も手付金の2倍を買主に支払うことで契約を解除できるというものです。

 また、不動産取引において宅地建物取引業者が自ら売主になっている場合に手付金のやり取りがなされた場合は、その手付がいかなる趣旨でなされたものであろうとも解約手付としての性質を有するとされます(宅地建物取引業法39条)。

 ただし、民法には手付金を放棄することで契約解除ができるのは、「当事者の一方が履行に着手するまで」に限定される旨の規定があります。今回のケースでは、売主が各種の登記申請書類の用意をした場合などはもはや手付解除はできないことになるでしょう。